傾聴実践編ー傾聴③ー
話の聴き方、傾聴についてのお話3回目です。
前回は聴く姿勢ということについてお話しました。
今日は実践に入っていきましょう。
話を「評価をせず、あなたかも相手になったつもりで」聴いたら
きちんと話を受け取っていますよ、ということを相手に伝える必要があります。
きちんと評価することなく、相手になったつもりで聴いていたとしても
ひたすら無言で聴いていたら、話している相手は
”この人はきちんと自分の話を聴いてくれているのだろうか”と
不安になってしまいますよね。
あくまでも聴いていることを相手に伝えること、これを
「応答」と言います。
この「応答」は相手に聴いてもらっているという安心感を与えるだけでなく、
話が間違って伝わっていないか、誤解がないかをすり合わせる作業でもあるのです。
ではこの応答はどのようにしたら良いのか、幾つか方法をご紹介したいと思います。
まず一つ目です。
1.相手が使ったキーワードをそのまま返す。
これは比較的よく知られた方法なのでご存知の方も知るかもしれません。
一般的には相手の言葉を繰り返しましょう、と紹介されたりしています。
ここで大事なのはできるだけ相手が使った言葉で返すということです。
そうすることで、話している人はきちんと受け止めてもらえていると感じますし、
誤解も防ぐことができますよ。
例文をご紹介します。
「昨日、上司に叱られてイライラしたんだ。」
「イライラしたんだね。」
といった感じです。
ここでのキーワードは”イライラした”という気持ちです。
できれば感情に関する言葉をしっかり聴き取ってあげましょう。
二つ目です。
2.相槌、うなずきを丁寧にする。
こんなことか、と思われるかもしれませんが、
相槌やうなずきを適度にするのはやってみると意外に難しいものです。
特に何秒に1回などという目安はありません。
なぜなら、話すスピードが人によって違うからです。
ただ、適度な相槌やうなずきというのは相手の話を遮らずに、きちんと
聞いてくれているなと感じてもらえる程度、ということになります。
多いのは、ほとんど相槌やうなずきをしないパターンか
相手の話のスピードや流れを無視した多すぎる相槌やうなずきです。
ご自分がどのタイプかなかなか自覚しづらいと思うので、
ご家族やご友人に自分の相槌って多いかな?少ないかな?と聞いてみるのが
一番早いと思います。
もし、少ないと言われたら、せめて一文の中で一度は相槌やうなずきをしてあげましょう。
多いと言われたら今までの半分くらいに抑えるように意識してみてください。
また、この二つの方法に共通して重要なことがあります。
それは話を聞く体の姿勢、顔の表情です。
せっかく今までお話ししたことができていても、
そっぽを向いていたり、足や腕を組んで威圧的な姿勢では、
相手は安心して話しづらいでしょう。
きちんと体も顔も相手の方を向いて、できれば穏やかな和やかな表情ができるといいですね。
どんな時も相手の気持ちを考えて、どんな風に聴いてもらえたら話しやすいかを
意識してみてくださいね。
ほんの少しの意識でコミュニケーションに変化が現れたりしますよ。
0コメント