〜essay No.10 ”社会的動物としての本能”〜

人からどう見られているかどう思われているかが気になる。

寂しさを感じる、孤独になりたくない、人に好かれたいと思う。

それと同時に困った人を見たら助けたいと思う。

体験してはいなくても苦しんでいる人の痛みがわかる。

これらの背景には社会的な動物として生きてきた人間の本能があるのではないかと

思います。


私たち人間は遠い昔からいつも助け合いながら生きてきたんだろうと思うのです。

時にはぶつかることもある、不満に思うこともある、

もっといい思いをしたいとか、独り占めしたいとか、そう思うこともあるけれど

やっぱりどうしても人間は一人では生きていけないから

お互い譲り合いながら、助け合いながらずっとずっと生きてきたように思うのです。

まるで家族のように。


助け合いたい、誰かの力になりたいと思うのは

実は本能的な感覚なのかなという気がします。


批判の多い世の中。

みんな傷つきたくなくて、それでも他人を傷つけてストレスを発散させたりする

ことも多く見かけると怖くて身動きが取れなくなったりしてしまいます。

批判されるなら、先に批判してしまおうということもあるのかもしれません。

誰一人として、同じ人間はいなくて、誰一人として、同じ思考をする人はいません。

それでも、一人きりでは生きていけないのは実はすべての人に当てはまること。

人間の持っている、助け合い、支え合いの本能を大切にしていきたいと

考えています。