〜essay No.7 ”炎上を心理学から考える”〜
ネット炎上。
最近、頻繁に聞かれます。
炎上の裏には経済活動が見え隠れもするのですが、
今回は心理学の観点から炎上について考えてみたいと思います。
炎上において、特徴的なのは”匿名性”です。
コメントに必ず名前や住所などの個人情報をつけなければならないとすると
おそらく炎上するようなことは言いません。
例えば、同じニュースについてテレビの該当インタビュー映像が
流れたりしますが、インターネット上のコメントのような言葉遣いをする人は
あまり見ないですよね。
匿名だからこそ、強い口調で思いを吐露するのだなと思います。
すると炎上のコメントというのは、かなりの本音が語られているのだろうと
思うのです。
その本音は普段から人々の中に溜め込まれているもやもやした気持ちなのだろうな
そんな風にも思います。
つまり、炎上は発散なのではないでしょうか。
炎上という現象は様々な人の発散行動が集まったものではないでしょうか。
発散は自己を守る大事な機能です。
運動で発散したり、おしゃべりをして発散したり…。
そんな風に発散することで、うまく調整しているんだと思います。
炎上を発散として考えた時に出てくる問題は
対象者を傷つけるということです。
発散は必要なこと。
でも、人を傷つけるような発散は避けたいところ。
発散はあくまでも自己を守るためのものであって、人を傷つける行為ではないからです。
ストレスの多い社会、何かと発散のきっかけを求めてしまいます。
ただ発散する時は人を傷つけない方法を探してみたいものです。
人を傷つけてしまうことは、実は自分自身をも知らないうちに傷つけてしまうから…。
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