〜essay No.38 ”思い通りにいかない、ということ”〜

予定が変わってしまったり、予想通りの結果が得られなかったり…

思い通りにいかないことに遭遇すると苛立ったり心配になったりと

感情が揺れ動いたりするものです。

思い通りになればいいのに、コントロールできたらいいのに。

そう風に思ってしまうことも少なくありません。


ただ、改めて考えてみると、そもそも世の中は思い通りにいかないことだらけ。

晴れて欲しいと思っても私たちの力で雨を止めることはできません。

ずっと若いままでいられたら、と思っても、私たちは等しく歳を取っていきます。

そんな思い通りにいかない世の中だからこそ、思い通りにいかないことをきちんと

経験しておくのは大事なことなのではないかと思うのです。


何だかいつも思い通りになってきたように感じていても、

必ずどこかで思い通りにならないことにぶつかる。

それなら早く思い通りにならなことにぶつかってしまって

あーそうか、思い通りにならないことは普通のことなんだなと思えてしまえば

何だかちょっとだけ心が軽くなるような気がしませんか。


そんな思い通りにならない世の中で、実は思い通りになることがあります。

それが自分についての選択を自分自身でするということです。

ほとんどのことが思い通りにならないのなら、せめて思い通りにできる

自分自身のことは他人にコントロールされることなく選択していきたいと

思えるような気がします。