〜essay No.36 ”「今」に意識を向けること”〜

”今、ここ”

という言葉は心理学で本当に多く出てくる言葉の一つです。

心理学には様々な分野がありますが、異なる分野で共通して

”いま、ここ” は重要な考え方として捉えられています。


「今」に意識を向けるというのは意外と難しいことだと実感します。

よく人は不安になりますが、不安というのは実は今にあまり意識が向いて

いない時に出て来やすい感情だと思います。

まだ起こっていない将来、未来のことを想定して不安になる。

過去に起こったことがまた起こるのではないかと想像して不安になる。

今、ここには起こっていないことを考えていると不安になりやすいのでは

ないかと思います。


精神的な安定には「今、起きていること」に意識を向けることが

役に立ちます。

今、起きていることにきちんと向き合い、対処していくことが

積み重なって未来につながっていきます。

今という時間は一瞬です。その一瞬を大切にすることで

集中力が生まれたり、能動的に生きていくことができると言われています。


日々は何だか繰り返しのようで、今という時間はなかなか意識しづらいかもしれません。

それでも、同じ日はありません。

天気が毎日微妙に変わるように、心の状態や様々なことが微妙に変化し続けます。

その変化に少し目を向けて、今を大切にすることで何か心境の変化があるかもしれません。