〜essay No.33 ”目に見えるものだけを追わない”〜
長時間労働の問題が社会問題としてよく取り上げられています。
様々な意見があり、立場によってもいろいろな考え方があるのだなと
感じています。
改善策や具体的な指針の前にここでは
”なぜ長時間労働になるのか”ということを考えてみたいと思います。
日々の業務量が多い、労働力が低下している、など
長時間労働の背景にはたくさんの要因はあると思うのですが
そもそも”時間で評価をする”という心理的な背景も大きいのではないかと
感じています。
今月は何時間残業したかということを、頑張りを表す指標のように
使われることも多いです。
短時間で仕事をする人は何だかあまり熱心でないと思われることも多いです。
でも、仕事は特に時間だけで測れるものではなくて、
実際には効率や効果で測られる方が本当は多いのではないでしょうか。
どれだけの内容のある仕事ができたかどうかは頑張りを表す大切な指標ですよね。
ここで時間と仕事の濃密さには大きな差があります。
時間は目に見える、共通した単位がある。
仕事の濃密さは目に見えなくて、人によって見方も変わります。
目に見えるものは簡単です。目に見えないものは難しい。
心も目に見えないからこそ難しい。
目に見えるものはわかりやすいから、労働時間ばかりが労働への頑張りの指標として
使われることが増えたのではないかと思います。
目に見えるものばかりを使ってはきちんと物事を捉えることは難しいのではないでしょうか。
目に見えないものは難しいけれど、それもきちんと捉えようとすることが
大事なのではないかと思います。
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